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Building Traditional Greenland Kayaks

Record of building traditional Greenland Skin on Frame Kayak, "Qajaq" using material from DIY shop, making equipments、Touring etc,

Qajaq in Xiapu, Ningde, Fujian, China 福建省寧徳霞浦でQajaq -3  8月14日
天気予報では滞在期間中はずっと小雨か中雨だったのだが、起床すると晴れていた。
粥の朝食をとってから組み立てにかかる。
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Mk IXは梯子部分を5分割し、ボルトで連結するようになっている。
これに前後ピースを装着してラッシング固定した後、各々4分割したキールとチャインを装着する。
分割したキール、チャインは木材のかみ合わせとジュラコン(POM)のピンで固定して一本にし、リブにポリ紐で装着する。
この遠征前に久しぶりに組み立ててみたのだが、上海の文房具屋で買ったポリ紐は非常に弱い。
指でテンションかけたまま、指を滑らせる動作が必要なのだが、これをやるとすぐ割けて、枝毛のようなものができてしまう。
通販でポリ紐を新調したが、原料のポリエステルに再生品を使っているものと、バージンのものを使っているものがあるようで、バージン品を買ったところ明らかに強度が高かった。
ラッシング時に、紐を切る刃物が必要なのだが、高速鉄道には危険品は持ち込めず、ハサミも危険品とみなされる。
対策として、先のとがっていない鼻毛カット用の小さなハサミを購入して持ってきた。
日本円で200円程度のものなので、取り上げられても惜しくない。
いつも使っている手動膨張式のPFDも、CO2ボンベが危険品とみなされるため、ウレタン浮力のPFDを購入。
ちなみに高速鉄道には折畳であっても自転車は持ち込めないので、輪行はできない。
 
梱包時の緩衝材に使った発泡ポリエチレンがスターンにピッタリ収まるので、浮力体替わりに入れておく。
宿の部屋を行ったり来たりしながら組み上げるだけで汗だくになり、完成は昼前になってしまった。
目的地あっての漕行はもとより考えておらず、とにかく漕ぎたいだけだったので慌てない。
浜までは徒歩6分程度。カートは使わず、担いで運んだ。
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11時半、ついに念願の出艇。
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Qajaqはもしかするとこの国初かも。


水は残念ながら茶色。だが、水質自体は悪くない。
浜の前は漁港になっていて、埠頭は無く、漁船は洋上に停泊している。
漁船までは竹と発泡スチロールでできたテンダーで移動している。艪を装着できるようにしてあるが、竹の棒をグリーンランドパドルのように漕ぐものも多い。

漁船群を突き抜けていく際に、文句を言われるかもしれないと心配していたが、大丈夫だった。
何か話しかけてくる漁師もいたが、たぶん文句は言っていないだろう。
まあ、何を言われているのかは全くわからないのだが。


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この艇はもともとロール競技用に作ったもので耐久性は正直不明。
しばらくは、できるだけ岸よりをそろそろと漕ぐ。
チュイリックの背中側の裾は、水を受けてコックピット内に沈みこむもので、これをたまに引き出してたまった水を排出するのだが、この際、裾が外れていたことに気づく。


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幸い浸水はあまりないようだが、大事をとってすぐ隣の浜に上陸。
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バックレスト直後のストラップの接着がはがれている。
この先、どんどん剥がれる予感がする。本来、接着後に縫うつもりではいたのだが、初期接着強度がかなり高かったため、縫わないままでいた。
シリル化ウレタン系の接着剤で、接着後すでに2年経過しているため、経時劣化していたのだろう。
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上陸、水抜き後、対岸の島へ。
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全く無人。ファーストトラック。
距離的には非常に短いが、ついにこの国で漕げたことに満足し、漕ぎ戻る。
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14時、帰着上陸。
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(GPSは怪しまれる可能性があるので、Google MapのTimelineにTrackを記録した。)
(Google Mapはひと手間かけないと使えない、地図表示では測地系が違うのでずれてしまう。航空写真ではずれはない)

ストラップは剥がれまくっている。

水を吸ったカヤックを担いで運ぶのはしんどいので、一度宿の部屋に戻って涼んでから、カートをもって戻る。Travoyはカヤックカートとして十分に使えた。通常のカヤック専用カートより車輪径が大きいので、楽に牽ける。
自重は重く、艇内に収納もできないが、今回の用途には最適だった。
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部屋に戻り涼むはずが、電気が来ない。
この部屋だけかと思ったが、従業員に聞くと地区一帯が全停とのこと。
現在復旧中で、夜8時頃には復電するということだが、どこから得た情報なのか不明。
エアコンは使えないが、窓を開ければ気持ちい海風が入ってくる。
しかし、蚊も入り放題。蚊取り線香が備え付けられているものの、電気式で使えない。

部屋にいても仕方がないので、サバイバルキットに入れてあったボタン付けセットの針と糸でストラップを縫い付ける。細い糸で、長さも足りず、十分に縫えないが何もしないよりはまし。
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結局、8時になっても復電せず。
宿の食堂には電気が点いているが、発電機によるもので、停電のため閉店中。
だが、食堂のおやじに賄い飯をすすめられ、遠慮なくいただく。
蟹、蝦蛄の高級賄い飯。ビールもごちそうになる。
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このまま白酒まで行っちゃおうかと思ったが、翌日も漕ぎたいのでやめておく。

部屋に戻って暑さに耐えていると、食堂のおやじからWeChatでお呼びがかかる。
降りていくと当のおやじは長椅子で寝ていた。
ビールを数本買って、だらだらする。
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22時になっても復電しないので、あきらめて部屋に戻る。
モバイルバッテリーは使い切り、PCの電池残量も心細くなってきた。
Wifiは使えないのでスマホとテザリングしたPCで明後日の集荷を予約する。
0時頃、復電。やっとエアコンが使える。





Qajaq in Xiapu, Ningde, Fujian, China 福建省寧徳霞浦でQajaq -2
台風9号の通過をまって、移動することにする。
その前にQajaqを梱包して発送しなければならない。

予約した宿に事前に荷物を送ることをSMSを使って伝えたところ、外国人は宿泊できないとのこと。実は予約したのはHotelではなく、Hostelで、外国人の宿泊登録ができないそうだ。
この国では、外国人の宿泊は、必ず管轄の警察に登録しなければならない。
気づいてよかった。
当初の目的地にはHostelしかなく、直線距離で5kmほど南の霞浦大京というところのHotelを予約しなおす。霞浦大京海滩度假村酒店という宿。今度は予約サイト上で、外国人の宿泊が可能か、荷物の事前送付に問題ないかを確認したうえでの予約。
宿から砂浜まで距離がありそうなので、カートを持っていくことにする。
もともとは自転車で荷物をけん引するためのもので、パッキング状態のQajaqはもちろん運べるのだが、カヤックカートしても機能しそうなのだ。

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ここ、揚州市仪征市は小さな町で、ものを買うのには通販のほうが圧倒的に便利。
このため、通販を何度も利用しており、どの輸送業者がまともか大体わかってきた。
SF Expressには英語版のWeb Siteがあり、ドアツードアの配送の予約ができる。
8月10日(土)に引き渡せば、8月13日(火)の昼前に届く。料金は約280元。


輸送途中の破損を何度か経験しているので、手持ちの緩衝材と段ボールをフルに使用して厳重に梱包する。
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無事到着を願いつつ引き渡す。
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台風の影響があるので少し遅れる可能性はあるが、8月13日中には間違いなく届くとのこと。この時点で9号は上陸してやや勢力を弱め、浙江省金華市あたりにいた。
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宿に事前に荷物を送ることを改めて伝えたいのだが、この宿にはFAXもE-mailもないようで、仕方なくアパートの従業員にお願いして電話で伝えてもらう。その後、宿の従業員とWeChatで繋がり、以降はWeChatで連絡を取り合えるようになった。WeChatには翻訳機能があり、英語-中文の翻訳は非常に正確。日本語-中文は微妙。

自分自身は8月13日(火)の朝に出発する。南京南駅発 10時42分発。途中、温州南で乗り換えて、霞浦駅着は15時12分。586元。仪征から南京南駅まではバスもあるが、乗ったことがなく時間が読めないので、配車アプリで用車した。仪征から用車すると、ほぼ必ず往復の高速料金を払わされる。結局、503元かかった。
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車中からSF Expressのアプリで配送状況を確認する。
10時くらいまで順調で、最終目的地の20km付近の物流センターに既に到着している。
予定の12時には届きそうだと思ったが、次の更新で到着時刻が翌日の12時に変更されてしまう。

慌ててサポートに電話する。サポートは英語話者を選べるので事情を話すと、確認するとのこと。
直後に返信があり、当日中に届くよう手配したとのこと。ほっとする。

霞浦駅から目的地のホテルには事前に配車アプリで予約した車で向かう。
ドライバーともWeChatで繋がっていたのでスムース。帰りはアプリ経由せず、このドライバーに直接お願いすることにした。
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ドライバーも目的地までの最適ルートを知らなかったようで、オフロードを行くことになってしまった。勾配も急なつづら折りの道で、途中何度も切り返し、エンスト、スリップを強いられる。
牛に行く手を阻まれたりしながら、何とか宿に到着。

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SFの配送員から電話。宿の従業員に話を聞いてもらうと、今、輸送中で、夜までには届けるとのこと。結局、19時頃に無事到着。緩衝材が追加されていて、関心した。
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安心したところで夕食をとり、明日に備える。
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Qajaq in Xiapu, Ningde, Fujian, China 福建省寧徳霞浦でQajaq -1

Chinaに赴任してから13ヵ月。上海から揚州に異動して半年。

上海ではカヤックをできそうな場所を探しもとめたが不首尾に終わる。

は揚子江沿いで、淡水の湖沼、貯水池もそこら中にあり、淡水ではあっても漕げるだろうと期待していた。しかし、ロケハン中に、日本住血吸虫が撲滅されていないことを知ってしまう。

Schistosomiasis


住血吸虫の幼生、セルカリアは、宿主である水生の巻貝から排出され、水に触れた人間の皮膚を数秒で貫通する。その後、血管内で成虫になり産卵、体内にとどまった卵は内臓系にダメージを与えるという。

どの衛生情報サイトを見ても、防止方法は「水に触れないこと」としか記載されていない。

予防薬はない。

ワセリンに忌避剤を混ぜてセルカリアの潜入を防ぐ方法がかつては研究されていたようだ。 しかし、研究情報は1960年のものが最新で、確実な成果もないようだ。

日本においては、1996年に山梨県で、2000年に福岡県で住血吸虫症の撲滅が宣言され、根絶されている。もはやこの手の研究は行われていないようだ。

当地でも、撲滅の努力は長く行われており、2013年末には征市は国内感染阻止基準を達成している。しかし、 5月から11月の流行期間中には依然としての一定の脅威があるとされている。

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人は、ドラゴンボートや釣りなどで普通に水に接しているし、抗吸虫薬のプラジカンテルは通販で売られていて、あまり深刻に受け止めていないのかもしれない。だが、外国人の私の場合、感染すれば帰国させられる可能性もある。このような状況なので、ここで漕ぐことはできない。

 

やはり海が良い。

しかし、航空写真を見ればわかるが、東シナ海に面する大陸の東岸は、基本的に茶色い海である。この茶色から逃れるには、山東半島以北か、温州以南まで行く必要がある。

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各種航空写真を見て適地を探す。 中国の航空国内線は、長さ1mまでしか手荷物として受託してくれない。どうしても持参したいクラトワは1mを超えているので、高速鉄道での移動を前提に探す。

福建省福州市の(Luoyuan)、黄岐半島(Huangqi Peninsula)あたりが面白そうだ。ただ、台湾領の 連江県に近く、漕ぐのはリスクがありそうな気もする。高速鉄道駅からのアプローチの容易さも考慮して、少し北の東沖半島に狙いを定める。

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高速鉄道には棒状のものは長さ2mまで持ち込める。よってクラトワは持参できる。

棒状のもの以外では縦横高さの合計が1.3mに制限されているので、カヤックは別送する必要がある。

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